入浴介助は、介護業務の中でも重労働な部類に入る仕事です。自宅で入浴ができない利用者は入浴が目的でデイサービスに来所されているため、雑な仕事はできないですよね。
入浴介助や着脱は、入浴の手順や利用者の特徴を把握できているスタッフでないと仕事が回りません。そのため、入浴介助や衣服着脱の仕事ばかりを行う「入浴介助専門のスタッフ」がいる施設も少なくないでしょう。
蒸し暑い中で仕事を行う入浴介助は想像以上に過酷・重労働なので、もうやめたい…しんどい。と感じる方が多いです。
この記事では、入浴介助や着脱を少しでも楽に行う方法をご紹介します。特に入浴介助・着脱専門の仕事をしている方は、参考にしてみてください。
急がない・焦らない
デイサービスは利用時間が決まっているため、定められた時間内に入浴を終える必要があります。
入所施設なら「午前中は忙しかったから、夕方にまた入浴しよう」と時間変更しやすいですが、デイサービスは定時になると利用者が帰宅してしまうため、入浴介助は時間との戦いでもあるでしょう。
しかし、時間内に終わらせることばかり意識してしまい、焦って仕事をすると疲れがどっと溜まります。入浴介助に大切なことは「急がない・焦らない」です。
決められた時間内で終わればいいので、朝の時点で利用者の人数を把握し、どのくらいのペースで入浴介助を進めればいいのか計画を立てましょう。
洗体・洗髪のすべてを介助しない
あなたは利用者がひとりでできることを、すべて介助していませんか?スタッフが介助した方が早く終るし、洗い残しもないかもしれません。しかし、少し洗い残しがあったとしても、利用者自身で入浴動作ができる「自立支援」という考え方も大事です。
なにより、利用者が自分で洗体・洗髪をしてくれればスタッフは見守りや他利用者の介助ができるので、大幅に仕事が減ります。
背中以外の洗体ができるなら、背中だけ洗ってあげればいいので、入浴動作のすべてが行えなくても、部分的に自立できることはないか探してみましょう。
脱衣場までの移動をスムーズに行う
入浴介助をスムーズに行うには、ホールから脱衣場までの移動をスムーズに行うことが重要です。
たとえば、入浴前にトイレへ行く可能性の高い利用者は、早い段階でトイレ誘導を済ませておきましょう。
椅子から車椅子へ乗り換える利用者も、ホール担当のスタッフへ早めに声掛けして、すぐに脱衣場へ移動できるよう準備しておきます。
入浴は午前中に行うデイサービスが多く、機能訓練と重なってしまうことがよくあります。そのため、機能訓練指導員と連携をとり、入浴を優先してもらうよう相談しましょう。
【まとめ】入浴介助は「やり過ぎない」ことが大切
入浴介助や着脱は丁寧にやろうと思えば、時間をかけて念入りに介助ができます。
しかし、ある程度の区切りをつけて、過剰な介助にならないことが大切です。
「洗体は1人1分までにしよう」とか「リンスまですると時間がかかるから、シャンプーだけしよう」といったルールを決めておき、最低限の清潔を保てるほどの介助で問題ありません。
もちろん、入浴介助の時間が余るようであれば丁寧に介助するべきですが、あなたが焦って仕事をしているなら、良い意味で「手を抜く」ことも覚えるとよいでしょう。
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